やさしい甘さともちもち食感 <全粒粉 丸パン>のひみつ

やさしい甘さともちもち食感 <全粒粉 丸パン>のひみつ

この記事では、代官山 GARDEN HOUSE CRAFTSより、プレーンパンとして、おやつパンとして人気を誇っている『丸パン』のこだわりをご紹介させていただきます。

 

 

GARDEN HOUSE CRAFTSは、2015年にオープンしたベーカリーカフェです。「産地の小麦を使う、健康的な素材を選び、身体に優しいパンを作る」これらのことを、開業当時から大切にしてきています。 

丸パンは、全粒粉生地を使ったやさしい甘さともちもちと食感で子供から大人まで多くの人に愛される、テーブルパンです。この食感と風味のひみつ、そして人気のフレーバー3つをご紹介します。

  

こだわり① ブランド小麦・春よ恋の全粒粉をつかった体にやさしいパン

丸パンの生地は、全粒粉の割合が8割以上入っており、全粒粉の生地を使ったパンの代表格ともいえます。

小麦は、北海道産の「春よ恋」の全粒粉を使用しているのですが、いわゆる全粒粉よりも、粒子が非常に細かいのものを使用しています。

 じっくり製粉されているので小麦の風味を最大限引き出し、栄養価にも優れたパンを作ることが出来ます。(横山製粉販売サイトHPより引用)

 

 

そのため丸パンや、同一の生地で作っている全粒粉角食は、全体に均一に茶色味がかっています。そして、一般的な全粒粉のパンと比べると食べたときのモサモサ感や粗い粒子が残った様な食感がなく、滑らかでしっとりしてた口当たりを実現できるのです。

全粒粉の食感や風味であまり好まれないと言う方や、お子様でもこちらのパンをぜひ一度お試しいただきたいです。

また、全粒粉生地の小麦の風味をよくするためにしている工夫として、前日に少し生地をつくっておき発酵させ、当日に仕込んだ全粒粉生地に加えています。

全粒粉の生地の製法はこねてから焼くまで一気に行う「ストレート法」で作るため、そのままの生地だけだと寝かせた馴染ませる時間がないため粉の風味や味わいが少し弱くなっていまいます。そのため前日に作っておいた生地を混ぜることで発酵の風味を補っています。

 

 

こだわり② もちもちしっとりのひみつ

全粒粉はグルテンが出にくいため普通の粉でやるよりも作りにくく、粘りがでにくいのですが、GARDEN  HOUSE CRAFTSの全粒粉生地は非常にもちもち、しっとりとしています。

そのひみつは、湯種製法にあります。粉を熱湯で糊化(アルファ化)させて湯種をつくり、それを加えることでもちもちとした食感が強くなります。また、粉の給水率をぐんとあげることができるので給水率97%という非常に水分量が多くしっとりしたパンを作ることができるのです。(通常の食パンが65%ほど)

 

 

 

焼成の際にも、丸パンは250℃の高温で短時間で焼き上げるため、皮は薄く、中には水分がしっかりと残りもちもちしっとり仕上がります。

ちなみに、全粒粉生地では湯種の熱湯以外の水分は、牛乳だけを使用しています。牛乳パンといっても過言ではないほどふんだんに使用しているので、乳糖の甘味でやさしい甘さになり、たべやすくなっています。

その他の食材も、全粒粉とあわせて「茶色い」食材と合わせています。全粒粉のミネラル分と相性がいい、きび砂糖・メープルシロップでやさしい甘さをプラスし、ごま油で程よい油分を加えて滑らかな口当たりと風味に。

また前述の牛乳に加えて、バターミルクパウダーを少量加えているので、小麦の香りの奥にミルキーさがあり、プレーンをそのままでも食べやすく、そして間に甘いクリームを挟んでも非常に相性がよいのです。

 

 

こだわり③ 間にはさむこだわりのクリーム

GARDEN HOUSE CRAFTSの中でも人気のおやつパンが、丸パンの間にクリームを挟んだ「丸パンシリーズ」です。こちらは3種類が常時店頭に並んでいて、定番ラインナップは「あんバター」「ピーナッツラズベリー」「ラムレーズン」です。その他季節ごとのフレーバーが並んでいることも。

丸パン生地に合うように、中に挟んでいるクリームも当時のシェフが探し出してきた非常にこだわりのあるものを使用しています。

 

 


  • あんバター

北海道産のゆめむらさきという希少な品種の小豆を使用したつぶあんをあんこ屋さんから購入しています。この品種を使ったあんこは珍しく、あんこ屋さんからも「ぜひ使い続けて欲しい」と太鼓判を押されているほど、香りと味の良いあずきです。

 ほどよい甘さとバターをも非常に相性がよく、もちっとした丸パンと合わせると、まるで和菓子を思わせる、どこか懐かしく安心感のある味わいで、店頭でも常に人気No.1です。

 

 

  • ピーナッツラズベリー

ピーナッツバターは千葉県産の有機栽培で作られた落花生で作られているbocchiというブランドのものを使っています。 

「契約農家のみなさんと丹精込めて育てた落花生を素材とし、落花生本来の味を引き出すために熟練職人たちが丁寧に加工しています。(bocchiのHPより引用)」

このように顔の見える関係性の中で作られているbocchiの姿勢に強く共感し、また何よりも焙煎の香りがよくコクのあるピーナッツバターの美味しさに惹かれたことがきっかけで、この丸パンが生まれました。

ピーナッツバターに合わせるラズベリージャムも自家製しています。砂糖の量を市販のものより控えめに、そして強火で短時間で炊き上げることで酸味や風味が残り、ラズベリーの甘酸っぱさが感じられるので、手作りすることにこだわっています。

ピーナッツバターとラズベリーをあわせるのは珍しいですが、アメリカではよくある組み合わせなのだとか。ベーカリーの職人や販売スタッフの間では「これが一番好き!」という人も多いです。
 

 

  • ラムレーズン

ラムレーズンクリームも、ラムレーズンを漬けるところから手作りしています。
レーズンは緑のマスカットレーズンを使用しています。一般的なものよりも香りがフルーティーで、苦味が少ないのが特徴です。これをラム酒に1週間ほど漬けて、しっかりと染み込ませています。 

バタークリームは、半分普通のバター、もう半分は発酵バターを使用しています。発酵バターだけだと後味が重たい印象になるので、あえて半分だけにして、甘味に練乳を加えることでミルキーさをプラスしています。

他にも、「全粒くるみレーズン」や「全粒チョコパン」など全粒粉生地をベースにアレンジしたパンもあります。また季節ごとにさまざまな限定フレーバーを出していて、過去には「いちごミルク」「ジャスミンアプリコット」「りんごキャラメル」などもありました。


素朴で繊細な味わいで、素材にこだわり抜いた丸パンは、アレンジも無限大で、どんなシーンでも楽しめる魅力満載のパンです。ぜひ一度お試しください。